不明の小祠(園部町上木崎町)
園部町上木崎町の不明の小祠です。かつて上木崎城という城郭があった山の尾根上にひっそりと祀られていました。
園部町域には20か所をこえる中世の城館があったとされていますが、その一つに黒田城があります。明智光秀の丹波侵攻によって落城するまで代々森氏の居城したところと伝えられており、北側を観音峠を越える後の山陰道、南側を園部から篠山へ通じる篠山街道が通る交通の要衝にあった山城です。かなりの規模を誇る城だったようで、上木崎城も黒田城と同じ丘陵の尾根続きに位置することから黒田城の東の守りを担う出城としての性格を持つ城だったと推測されます。
上木崎城は城跡として整備されている訳ではないので登り口もわかりにくいのですが、園部川にそそぐ支流にかかる橋を渡ったところが取りつきになります。入り口の藪をやや強引に登った尾根上に小さな祠が祀られていました。古い城跡の登り口や頂上に祠が建てられているケースをしばしば見かけますが、大概何が祀られているのかわかりません。こちらも上木崎城に関係するものか、それとも、地域の株組織等で祀っている祠なのでしょうか。