大山祇神社(園部町船岡)
園部町船岡の大山祇神社です。園部町 船岡浄水場の敷地脇から山側に向かって車道が延びているのですが、未舗装になってほどなく、道の脇に小さな祠が祀られています。ここは、「かなご岩」の近くに祀られている「水の神」と対をなす祠であり、『大堰の流れ』には次のような風習が記されています。
「園部町浄水場の裏山は、戦後日本の復興に貢献した八幡製鉄所の溶鉱炉に使用された最良質の硅石を産出した。 その山と万燈山の裾野にある谷が、通称”モリさん”といわれ、「山の神」の祠があり、また大堰川が大きく西から南下するイワセミ付近の岩壁には「水の神」の祠があった(今は道端)。 この「山の神」「水の神」には、不思議な習わしがある。毎年十月十五日、月読神社大祭の夜明けまでに、切り餅に甘酒をかけたものを、わらすべ苞で包み、参詣している。この習わしは五穀豊穣の秋を祝した田の神と、山の神、水の神に感謝を示したものだろうか。山の神のあるところは古称”ははその森”と呼ばれた͡コナラ、クヌギの山の幸豊かな広葉樹の森であった」