天満宮(園部町上木崎町)
園部町上木崎町の天満宮です。祭神は菅原道真公。創建は元禄八年(1695年)で、万福寺の鎮守社として住持の覚禅円照によって建立されました。当時の万福寺は京都 北野観音寺の末寺。本寺が北野天満宮の神宮寺だった関係で天満宮が勧請されたものと思われます。江戸時代に記された『寺社類集』の下木崎村の項に、「円通山 万福寺 △鎮守 水天 天満宮 弁天」とあり、水天、弁天が相殿として祀られていたことがわかります。
また、天神像が北野観音寺住僧 信啓西堂、水天宮像が園部藩家老 長瀬瀬次遙、弁天像が郷民の太郎兵衛によって寄進されたことが寺社類集に記載されています。万福寺、天満宮ともに代々長瀬氏の崇敬が篤かったようです。文政五年本殿再建。文化年間には下木崎村の氏神となっていました。『船井郡神社誌』によると、現在は河原町の崇敬神社のようです。
上木崎町の春日神社の鳥居のあたりから民家の路地を入っていくと天満宮へと続く石段が見えます。登った先には今は無住の万福寺観音堂があり、更に奥に天満宮がありました。山の中腹に建っているので境内からは園部の街並みが良く見渡せます。